終幕前夜 -九段下ビル-

Nikon D700 + Nikkor Ai 50mm F1.4S

Nikon D700 + Nikkor Ai 50mm F1.4S
室内に残るディテールはどれもいい感じです
昔から廃墟だった建物というワケでもなく
比較的最近まで現役だった割には昔のものが数多く残されていました

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G

Nikon D700 + Nikkor Ai 50mm F1.4S

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 70-300mm F4.5-5.6G
関東大震災後に建てられ、いわば戦火をもくぐり抜けてきた建物
建築当時はハイカラな建物だったのでしょう。
増改築を繰り返されているようで少々いびつな形となっている箇所もありました
現代の建築法だときっと引っかかるんでしょうね

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 70-300mm F4.5-5.6G

Nikon D700 + Nikkor Ai 50mm F1.4S

Nikon D700 + Nikkor Ai 50mm F1.4S

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 70-300mm F4.5-5.6G
今回の記事を書くにあたり、あらためて調べてみましたが
1月13日現在、やはり予定通り解体作業は進行しており
今では建物全体に防音カバーがかけられ、もはや姿を見ることも
叶わない状態になっているようです
Web上でも見学に行かれた様々な方がブログなどでも記事を上げられています。
それはもうビックリするほど。注目度の高さが伺えますね。
今全国では保存活動も叶わぬまま、人知れず解体されている廃墟や近代遺産が数多くあります
多くの人々に見守られ、解体の日を迎えている九段下ビルは
そういう意味ではちょっとだけ幸せだったのかもしれません。
戦前の貴重な近代建築物を失い残念な気持ちに変わりはありませんけどね。
九段下ビルのエントリーは今日でおしまいですが
今回、無事にこの九段下ビルを訪れる事ができたのは
廃景ノスタルジアの華咲枯美さんが案内してくれたおかげでした
実はここに来る前にも一緒に別の鉱山物件に撮影に出かけており、
私が九州に帰る飛行機まで残された時間はあまりなかったんですが
どうしても見たいと道路に寝転がって地団駄踏んでいたら
私のワガママを笑顔で快く案内してもらえました。ヤサシー
どうもありがとう!枯美さん!
でもそもそも私が九段下に行く気になった決定打は
枯美さんとこで上げられていたカッチョイイ九段下の写真を見たからなんだよね
そういう意味では枯美さんには私を九段下に連れて行く義務があったと思われ。
オマエ、ナニサマヤ!ヽ( ゚∀゚)ノ┌┛)`Д゚)・;'


Space which induces art -九段下ビル-

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 70-300mm F4.5-5.6G
九段下ビルに残った最後の住人は此処をアトリエとしていた画家の方でした
古い家屋を好んで住居とするアーティスト系の方の話は以前よりよく聞きます
こういう環境の中に身を置いていると、やはり感性を刺激されるのでしょうか
いや、感受性が強いからこそ引き寄せられているのか。

Nikon D700 + Nikkor Ai 50mm F1.4S
建物に温もりを感じ、時の流れを感じ、日々を過ごす。
きっと今の建物では味わえない暮らしがあるのでしょう
正直、ちょっと憧れますね…

Nikon D700 + Nikkor Ai 50mm F1.4S
最近はめっきり見かけなくなったウインドファン。昔流行りましたね
子供の頃、私の実家にもありました。
要は窓に取り付ける扇風機です。外気を取り入れるだけなんで風は冷たくなりませんw
でも夜はけっこう涼しい時もあったような気もするなぁ
現代のように熱帯夜が続く気候だとちょっと厳しいでしょうね
あぁ、夏が恋しい…←夏好き

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G

Nikon D700 + Nikkor Ai 50mm F1.4S
訪問した時はビルの内部を使ってアートイベントが開催されていました。
床には砂が敷き詰められ、ところどころ小物で演出されています
普段の廃墟撮影だと敬遠しがちなシチュエーションですが
まぁ時にはちょっと新鮮な気持ちで。。。


温もりを残して -九段下ビル-

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
解体が決定しているとはいえ、
ここは完全な廃墟ではありませんでした
最後まで入居し続けた方がいらっしゃったようです
このビルにはかなり深い思い入れがあったご様子

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 70-300mm F4.5-5.6G
写植・版下という看板が泣かせる
印刷出版に携わった事がある方にはおなじみの名称なのですが
デジタルデータ化した現在では見かける事も少なくなりました。

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
足を踏み入れた第一印象としては
まだビル内には人の暖かみを残している。そんな気がしましたね。

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
都内の歴史的建築物というと同潤会アパートが思い浮かびますが
こちらも殆ど解体されています。見たかったな。
この日は解体間近という事もあって絶え間なく見学者が訪れていました。
やはり都内在住の方にとっては馴染深い建物だったのでしょう


昭和遺産 -九段下ビル-

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
近代遺産、建築物に詳しい方ならピンとくるかもしれないこの姿。
解体が決まり、昨今新聞やニュース等で報道された事もあって
目にした方も多いかもしれません

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
都内にある1927年(昭和2年)に竣工された雑居ビル。
近代ピルに囲まれ異彩を放つ存在の「九段下ビル」です
私もニュース記事を見て気になっていたのですが
年末に写真展で上京した際、なんとか解体直前の姿を拝む事ができました。

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
解体を目前に控えた九段下ビルは全身にネットをかけられ
惜しくも趣のあるコンクリート壁をそのまま拝む事はできませんでしたが
ビルから放たれる強い
こりゃ予想通りええ感じや!

Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
解体まで残された僅かな時間
ビルの中を一部公開していたため、この日は堂々と中に突入できます
(こういう時は突入って言わないのかも)

Nikon D700 + Nikkor Ai 50mm F1.4S
ええ門構えです。
この年季の入ったビルの看板は建築当時のものでしょうか?
ワクワクを胸にして突入します
(だから突入じゃないて)


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